イタリア

    また間隔があいてしまいましたが、お久しぶりです、こんにちは。 2023年7月にまいたびさん(毎日新聞旅行 東京)がドロミテト・レッキング・ツアーをwalk-world手配で催行していただきました。
    コロナ禍で間隔があき、今年は久しぶりのドロミテ手配になりましたが、コロナ前と比べると、どこもたいへん混んでいて、人気の場所へは出発時間を早めないといけない日もありました。
    といった感じで、現在3本の動画をUPしていただいています。残り2本作成予定ということです。今回天気も良くうまく編集していただいているので、この動画をご覧になられ来年さらに参加されたいとう方が増えることを願っています。
     かなり久しぶりの投稿になります。 なんとかコロナ前の状況で海外旅行ができるようになってきたものの、航空券の高騰や現地費用の高騰で旅行代金も随分上がってきてしまいました。 そんな中、まいたびさん(毎日新聞旅行 東京)がドロミテハイキングのツアーを募集しています。
    このコースは、まいたびさんが企画して walk-world が手配している内容です。観光旅行でコルチナ周辺を訪れるだけのプランとは異なり、ドロミテの西から東のハイライトをハイキングできる魅力的なプランです。
    ドロミテは岩々しているイメージですが、写真のように高山植物にもたくさん出会えます。そう、迫力あるドロミテの山々、美味しいイタリア料理、ハイセンスなクオリティ高いホテルなど、おすすめポイント満載なプランですので、ぜひ覗いてみてください。
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    こちらのツアーは問合せも増えてきていてもう一息で催行決定しそうです。ご興味ある方は是非よろしくお願いします。
    本日ヴェネチアからお便りが届きました。

    写真のようにとても観光客で賑わっています。

    これでも平日なので少ないようです。

    誰もマスクしてないですね。日本は神経質すぎませんか?
    ところで、ヴェネチアの観光システムが変わるようです。7月から日帰り客は入場料が必要だとか。詳細は不明ですが、またわかればアップデートします。

    それからサンマルコ広場近くにGiardini Reali という庭があってこれまで開放していなかったのに現在解放されていて、とてもいい憩いの場だそうです。

    といったお便りでした。 情報量少なくてごめんなさい!
     こんにちは、ここにきて欧州各国の入国制限が一気に緩くなってきているのをご存じでしょうか?Walk-Worldで取り扱っている、オーストリア、イタリア、スイス、フランス、スペイン、ドイツなどは、これまでの制限を大幅に緩和してきています。スイスとフランスは、入国時に証明書など何もいらない状況で、その他の国々も・ワクチン2回接種証明書・PCR陰性証明書などがあれば問題なく入国可能になりました。
     これ以上にこれまで障害となっていたのが、日本ご帰国時の隔離措置が必要でしたが、こちらもワクチン3回接種者は、今月から隔離も免除になりました。ワクチン未接種者の方は、ご帰国時にPCR陰性の場合、3日間の自宅隔離が必要になりますが、これでも以前のことを考えるとかなり緩和されてきましたね。
     このような状況下(コロナ禍とウクライナ情勢)、まだまだ海外旅行、特に欧州旅行には賛否両論あるかと思いますが、個人的には早く以前の様に自由に世界を旅行をしていただき、お客様にお喜びいただけるようになればと思っています。またこれからどんどん燃料費があがってくるかと思いますので、料金高騰が予想されますので、お気を付けください。
     そんな中、HPでご紹介しているサンプルコースのスキー以外の夏のプラン料金を更新しました。やはりコロナ前より値上がりしていますね。これからさらに値上がりした場合は再度更新させていただく可能性がございます。またヨーロッパを気軽にご旅行していただきたいのに、この燃料の高騰などは大きな負荷になってしまっていますね。それでもやっぱり今年こそ行ってみたい方がいらっしゃれば、できる限りお力になれるよう努めてまいりたいと思っております。
     1月に積雪情報をアップしていましたが、最新の状況に更新しておきます。


●オーストリア
ヒンタートゥックスゴンドラ山頂駅からオルペラー方面を眺める ツィラータール・スパー・スキー
-ツィラータールアリーナ160㎝(1/25)、190㎝(2/21)
-マイヤーホーフェン95㎝(1/25)、135㎝(2/21)
-ヒンタートゥックス215㎝(1/25)、245㎝(2/21)
-ホッホツィラータール204㎝(1/25)、230㎝(2/21)


オーバーグルグル、ホーヘムートアルムより エッツタール
-ゼルデン206㎝(1/25)、267㎝(2/21)
-オーバーグルグル155㎝(1/25)、171㎝(2/21)
-ホッホエッツ80㎝(1/25)、120㎝(2/21)
-キュータイ63㎝(1/25)、100㎝(2/21)


ステューバイ氷河
-145㎝(1/25)、205㎝(2/21)


セルファウス=フィス=ラディス
-95㎝(1/25)、130㎝(2/21)


スキー・アールベルグ
-サンクト・アントン/ステューベン145㎝(1/25)、270㎝(2/21)
-レッヒ/チュルス190㎝(1/25)、255㎝(2/21)
-ヴァルス/シュロッケン130㎝(1/25)、195㎝(2/21)


●イタリア
ドロミテ・スーパー・スキー
-ガルデナ谷80㎝(1/25)、100㎝(2/21)
-クロンプラッツ140㎝(1/25)、110㎝(2/21)
-シウジ高原60㎝(1/25)、80㎝(2/21)
-アルタバディア70㎝(1/25)、100㎝(2/21)
-マルモラーダ160㎝(1/25)、160㎝(2/21)
-コルチナ・ダンペッツォ60㎝(1/25)、80㎝(2/21)


●スイス&フランス
ツェルマット・マッターホルン・グレイシャー・パラダイス
-110㎝(1/25)、120㎝(2/21)


ポルトデソレイユ
⁻モージン(スイス)80㎝(1/25)、110㎝(2/21)
-アヴォリア(フランス)187㎝(1/25)、240㎝(2/21)


シャモニー=モンブラン
-グランモンテ103㎝(1/25)、130㎝(2/21)
-ルズーシュ75㎝(1/25)、70㎝(2/21)


ティーニュから望めるモンブラン エスパス・キリー
-ティーニュ160㎝(1/25)、190㎝(2/21)
-ヴァルディゼール122㎝(1/25)、140㎝(2/21)
     年末はヨーロッパに寒気がおりていて、降雪が多かったようですが、最近は小康状態の様です。代わって日本に北極の寒気がおりてきているようですね。日本が一段落するとまたヨーロッパに雪が降るのかどうかというところです。


     さて私が感じたヨーロッパの降雪の傾向をお伝えしようと思います。オーストリア、スイス、フランスはヨーロッパアルプスの東北西側にそれぞれ位置していますが、イタリアはアルプスの南側なので、晴天率は高い半面降雪が少ないと思います。例えばイタリアのドロミテ周辺は現在平均100㎝程度の積雪ですが、100㎝あれば十分良いゲレンデコンディションに仕上げてくれます。日本と比較すると湿度が低いため雪が解けにくく、削れやすい斜面の滑り出し部分には人工降雪機を設置してカバーしたり、日本の圧接技術と比べてみると素晴らしい技術で毎日ゲレンデをパックしてくれています。例えば平均積雪60㎝のシウジ高原の状況をウェブカムでご覧ください!


     それから降雪が多いと感じるのが、アルプスの東側オーストリアのアールベルグ・エリアです。その分晴天の多いイタリアに比べると吹雪いたりする日も多いのですが、新雪をお楽しみいただけるチャンスが多くなります。アルプスの西側フランスのエスパス・キリー・エリアも降雪が多く新雪を存分にお楽しみいただけるチャンスがあります。


それでは、walk-worldのページで取り上げている各スキーエリアの1/25現在の積雪状況をご報告しておきます。


●オーストリア
ヒンタートゥックスゴンドラ山頂駅からオルペラー方面を眺める ツィラータール・スパー・スキー
-ツィラータールアリーナ160㎝
-マイヤーホーフェン95㎝
-ヒンタートゥックス215㎝
-ホッホツィラータール204㎝


オーバーグルグル、ホーヘムートアルムより エッツタール
-ゼルデン206㎝
-オーバーグルグル155㎝
-ホッホエッツ80㎝
-キュータイ63㎝


ステューバイ氷河
-145㎝


セルファウス=フィス=ラディス
-95㎝


スキー・アールベルグ
-サンクト・アントン/ステューベン145㎝
-レッヒ/チュルス190㎝
-ヴァルス/シュロッケン130㎝


●イタリア
ドロミテ・スーパー・スキー
-ガルデナ谷80㎝
-クロンプラッツ140㎝
-シウジ高原60㎝
-アルタバディア7㎝
-マルモラーダ160㎝
-コルチナ・ダンペッツォ60㎝


●スイス&フランス
ツェルマット・マッターホルン・グレイシャー・パラダイス
-110㎝


ポルトデソレイユ
⁻モージン(スイス)80㎝
-アヴォリア(フランス)187㎝


シャモニー=モンブラン
-グランモンテ103㎝
-ルズーシュ75㎝


ティーニュから望めるモンブラン エスパス・キリー
-ティーニュ160㎝
-ヴァルディゼール122㎝
     今日もヨーロッパのハイキング・ルートについて書いてみたいと思います。まず最初は日帰りハイキング・ルートです。walkworldで特に得意にしている地域があります。オーストリア・チロルイタリア・ドロミテフランス&スペイン・ピレネーの3地域です。もちろんこの他にもスイス・アルプスシャモニー周辺イタリア・アオスタなどの地域も手配、ご案内させていただいてきておりますが、今回は特筆して3地域のハイキング・ルートを写真を多めに使用して既にブログにしたものをご紹介してゆきます。
     通常旅行会社ではヨーロッパ・ハイキングについてここまで詳しくフリーでご紹介することはなかったと思います。やはりそのような情報が私達の糧となってこのビジネスをさせていただいているからです。
     ただこのコロナ禍で過去に撮り貯めていた写真を眺めていると、これらがただ色褪せていくだけなのがもったいないなぁ、それにどこも大好きな場所だから、もっともっと多くの日本の人たちに見て、体験して頂けたらなぁなどと考えるようになりました。
     ヨーロッパのハイキング旅行の企画・手配は、これまでもずっと私のメインの仕事ですので、この記事をご覧になってご依頼いただければとても嬉しく思いますが、ご依頼いただけなくても興味を持っていただけるだけでも嬉しく思えるようになりました。
     これらの情報をもとにして私達の手配なくても個人旅行している方はたくさんいらっしゃいますので、その人たちは是非ご参考にしていただいたらと思います。(※旅行手配依頼なしの質問だけというのはご勘弁ください!参考はこの記事にとどめて下さい!)
     またそれでも私達に旅行手配のご依頼をいただけるのでしたら、私達がこれまで培った現地ネットワークも駆使して、さらに最新の詳しい情報などをご提供できるものと思います。
     いずれにしましても、これらの場所へご旅行していただいて、お楽しみいただけることが、私達が一番やりたいことだということです。
     それでは、紹介ページのリンクを箇条書きにしてゆきます。どのコースも何度でも歩きたくなるような素晴らしいルートです。


     またロングトレイルで利用いただける山小屋の詳細を記していますので、
      ▼ご参考にしてみてください。
     ヨーロッパの山小屋について
     ヨーロッパの山小屋について Part.2
     ドロミテで最も有名なハイキング・ルートをご紹介します。トレ・チーメ・ディ・ラヴァレード/Tre Cime di Lavaredo(伊語)またはドライ・チンネン/Drei Zinnen(独語)3つのピークの岩山が聳え立つ独特の場所で、3つのピークは、東側からチーマ・ピッコラ(2857m)/Cima Piccolaチーマ・グランデ(2999m)/Cima Grandeチーマ・オーヴェスト(2973m)/Cima Ovestとなっています。有名なよく見かける写真は東側が写真左側にあたります。
     ハイキングは、オウロンツォ小屋(2320m)/Rifugio Auronzoの下にある駐車場から始まります。ここはトレ・チーメの南側に位置しますので、南→東→北→西→南というようにぐるっと一周します。最初東側へ延びる林道は幅が広く40分ほどで二つ目の山小屋、ラヴァレード小屋(2344m)/Rifugio Lavaredoの前を通ります。ここから標高差100m、約2-30分ほどを登るのですが、左手が登山道右手が林道になっていて、左側の方が勾配がきつくなっています。登りきったところがフォルチェッラ・ラヴァレード(2454m)/Forcella Lavaredoと呼ばれ、ここからのトレ・チーメは最も近く迫力ある記念撮影が可能です。

     ここからは右手にパテルノ山(2744m)/Monte Paterno(伊語)パッタンコーフェル山/Patterkofel(独語)のふもとの登山道を北側のロカテッリ小屋(2450m)/Rifugio Locatelli(伊語)、ドライ・チンネン小屋/Dreizinnenhutte(独語)へ向け約40分ほど歩きます。  この小屋付近から見たトレ・チーメの写真が最も有名な写真です。小屋の裏側(北東側)にはピアニ湖という湖もあり、とても寛げる場所でもあります。タイミングが良ければ6月中下旬~9月上旬の間は、小屋内のレストラン営業もしているので、ランチも可能です。


     最後山小屋からは、もう少し登り、メッツォ峠(2315m)/Col de Mazzoを越えてオウロンツォ小屋(2320m)/Rifugio uronzoへと戻ります。
     ちなみに山小屋の表記でもイタリア語のみのところはヴェネト州に属する以前からイタリアの場所で、ドイツ語表記もあるところは第1次世界大戦前までオーストリア・チロル州だった場所です。こんな標高2000mを越える山岳地帯が戦争の最前線だったそうです。


     ▼こちらにハイキングコースの地図をあげておきます。
     トレ・チーメ一周ハイキング
     所要:約4時間、距離:9.7 km、標高差:登り/下り404 m
     TRE CIME HIKING MAP
     ※オウロンツォ小屋からロカテッリ小屋までの往復だと‐30分ほどで、
      フォルチェッラ・ラヴァレードまでの往復だと-1.5時間ほど短縮して歩けます。




     ひとつ前のブログでご紹介したプティア山の西側に走るフネス谷※5、迫力あるオドレ山群※6の麓を歩き、南チロル料理も堪能できるハイキングルメ・ルートがあります。
     レンタカーがあれば、フネス谷の最奥(東奥)にあるザネス小屋駐車場(1680m)目指しましょう。路線バスならブレッサノーネ※7駅から約1時間でザネス小屋までアクセス可能です。路線バスは朝9:17着~18:17着まで1時間に1本あります。フネス谷に宿をとってもブレッサノーネに宿をとってもアクセスは簡単です。
     ハイキングは、ここから東へ歩き出しマルガ・ガンペン小屋(2026m)※1へ。標高差が約300m以上ありますので、約1時間30分ほどで歩けます。山小屋で小休止の後、今度は西へ向きを変え、迫力あるオドレ山群の麓を歩いてゆきます。約2時間ほどかけてマルガ・カスナーゴ小屋(2006m)※2オドレ小屋(1996m)※3がある開けた牧草地を目指します。途中オドレ山群直下のザレ場を歩きますが、ところどころ展望の良いところがありますので、展望を楽しみながらのハイキングになることでしょう。
     そしてマルガ・カスナーゴ小屋周辺からオドレ山群の展望は、このルート最高の写真スポットになります。マルガ・カスナーゴ小屋オドル小屋は5分くらいのところにあります。さらに30分ほど下っていくとデュッスラー小屋(1782m)※4があります。このあたりまで下りてくると森の中の小屋になりますが、それでも視界を木々に遮られることなくオドル岩峰の雄姿を楽しませてくれます。最後はさらに40分ほど下り、スタート地点のザネス小屋駐車場に戻ります。
     ▼こちらにハイキングコースの地図をあげておきます。
     所要:約4-5時間、距離:12.4 km、標高差:登り/下り594 m
     オドレ山群・ハイキングルメ・マップ
     ※短いルートも可能です。
    【寄り道スポット】
     ザネス小屋から路線バスに乗って20分ほどするとサン・マッダレーナ※8・フィラー/S.Maddalena Fillerバス停に止まります。
     フネス谷の路線バス2021年時刻表
    ここから歩いて20分ほど(オドレ山群と道を挟んで反対側)のところに、オドル山群を撮るには一番の日本でも有名なスポットがあります。またこの場所はオドレ山群の西側に位置していて、午前中だと逆光になるので、是非ハイキング後、午後の遅めの時間に訪れてみてください!※このブログタイトル上の写真がそこからの写真です。
     それからバス停近くに、フォンタフォン&ニーダーステッター/Vontavon & Niederstätterという村の小さなスパーマーケットがありますが、ここで売ってるシュペック(燻製ハム)は安くて味も絶品でした!バス待ちの時間があればお勧めです。
     さらに西側のサン・ピエトロ※9には、この谷一番の美味しいレストランがあります。
     レストラン・ピゾック/Restaurant Pitzock  オーガニックにこだわるフネス谷“スロー・フード”レストラン。シェフのオスカー・メスナー/Oskar Messnerさんの作る料理は見た目は美しく、味は繊細でいつもお腹だけじゃなくて心も満たしてくれます。特に新鮮なラム肉は、美味しいと評判です。

●山小屋のご案内
  • ※1 マルガ・ガンペン小屋/Malga Gampen(イタリア語)(2062m)
  • ガンペン・アルム小屋/Gampen Alm(ドイツ語)

  • ※2 マルガ・カスナーゴ小屋/Malga Casnago(イタリア語)(2006m)
  • グシュナーゲンハード・アルム小屋/Guschnagenhardt Alm(ドイツ語)

  • ※3 オドレ小屋/Rifugio Odle(イタリア語)(1996m)
  • ガイスラー小屋/Geislerhutte(ドイツ語)

  • ※4 デュッスラー小屋/Dusslerhuette(1782m)

  • ●南チロル郷土料理について  
  • シュッテルブロートバンドヌーデルン/Schüttelbrotbandnudeln
  •  シュッテルブロートというライ麦で作られた硬くてパリパリのパンを一度つぶして粉にして、再度その粉を生地にして平麵にしたのがこのシュッテルブロートバンドヌーデルンなのです。下の写真はホテル・ウティア・ド・ボルツの夕食時のもの。
     
  • シュルツクラプフェン/Schlutzkrapfen
  •  ライ麦と小麦粉から作られる生地のラヴィオリでほうれん草とリコッタチーズが餡。下の写真はレストラン・ピゾックの昼食時のもの。
     
  • ブックヴァイツェンラヴィオリ/Buchweizen-Ravioli
  •  蕎麦粉とセモリナ粉から作られたラヴィオリで餡はポテトで、トマトソース。下の写真はホテル・ウティア・ド・ボルツの夕食時のもの。
    ●地名の表記(文章内の地名はすべてイタリア語で統一しています。)
  • ※5 フネス谷/Val di Funes(イタリア語)
  • フィルネッサータール/Villnoessertal(ドイツ語)

  • ※6 オドレ山群/Odle(イタリア語)
  • ガイスラー山群/Geisler(ドイツ語)
  • オドレス山群/Odles(ラディン語)

  • ※7 ブレッサノーネ/Bressanone(イタリア語)
  • ブリクセン/Brixen(ドイツ語)

  • ※8 サン・マッダレーナ/San Maddalena(イタリア語)
  • ザンクト・マグダレーナ/St.Magdalena(ドイツ語)

  • ※9 サン・ピエトロ/San Pietro(イタリア語)
  • ザンクト・ペーター/St.Peter(ドイツ語)
    •  今回ご紹介するコースは、日本語で紹介している本など見たことがなく、しかし私にとってはとても大好きなコースなので、是非詳しく紹介してみたいと思い纏めてみました。是非ご覧ください。
       東側にはバディア谷、西側にはフネス谷を見下ろすプティア山※1は、ドロミテの北部に位置する独立峰です。山の北側にあるエルベ峠※2から歩き出し反時計回りに回るコースをご紹介します。
       ご紹介前にご説明しておかないといけないことがあります。この地域はドロミテの中でも特異な場所で、古くからこの土地の言語であるラディン語、現在ここはイタリアなのでイタリア語、そしてかつてはオーストリア、チロル州の一部であったため、今でもドイツ語を話す人が最も多く住んでいます。その為、道路標識も3言語で書かれていることが多く、地名も3種類あることが多くあります。
       今回はイタリア語で統一して書いていきたいと思います。地名の後に※数字を表記しているものは下記でご説明しています。
       まずこのエルベ峠には道路を挟んでプティア山の反対側(北側)に3星ホテル、ウティア・ド・ボルツ/Utia de Borzがあります。ウティア/Utiaという単語はラディン語で、山小屋に使われています。このホテルも山小屋風ということなのですが、ホテル内はとてもきれいで快適で、食事もとても美味しく、さらに真正面にはプティア山の迫力ある絶景があります。日本では全くと言っていいほど知られていませんが、私のお勧めの宿です。

       それでは今回の主役の山、プティア山(2875m)、ハイキングの始点はその北側に位置するエルベ峠(2006m)です。まず最初の歩き始め直ぐの場所にプティア山をきれいに望める場所がありますので、是非ここで写真を1枚撮っておきましょう。そして、広めの林道を進みムン・ド・フォルネッラ小屋/ Munt de Fornella(ドイツ語・イタリア語)(2080m)まで緩やかに登ってゆきます。正面にはプティア山が望めます。山小屋のあるところから林道は左右に分かれています。今回は反時計回りなので、右へ進みます。10分ほど歩くと林道から登山道に変わります。
       ここから峠のフォルチェッラ・ド・プティア(2357m)※3までプティア山西麓の登山道、標高差約330mを約1時間少しかけて登ってゆきます。後半勾配がきつくなる付近は、7月くらいはまだ残雪があることも多く、足元には気を付けましょう。また途中振り返るとオーストリア・チロルのツィラータールの山々も望めます。
       峠のフォルチェッラ・ド・プティアで一息つきましょう!ここからはプティア山南東麓に広がる高原、バディアの谷プエズ山群などとても素晴らしい眺めを楽しめます。ここからマルガ・ヴァラキア※4を経てゴマ分岐までの眺めはこのルート最大の魅力です。
       ここから3方向に道は分かれます。左はプティア山登頂ルート、右はジェノヴァ小屋※5を経てフネス谷へ下るルート、直進が今回の1周ルートになります。ガイスラー山群の尖った峰々を眺めるには一度ジェノヴァ小屋方面へ進み、途中から1周ルートに戻る道もあります。
       それでは直進ルートですが、最初1㎞ほど下った後はなだらかな林道を進みます。休憩から1時間ほどで、マルガ・ヴァラキア(2090m)に到着します。こちらではランチを提供してくれますので、ここでランチをする行程を組むのが良いでしょう。
       ランチの後は北東へ進みゴマ分岐(2101m)から左(北西)へ向きを変えウティア・ド・ゴマ/Utia de Goma(2030m)を経由し、最初の分岐にある小屋、ムン・ド・フォルネッラ(2080m)まで戻ってきます。ここまでは比較的緩やかな登り下りを繰り返す歩きやすいルートです。
       最後はホテル・ウティア・ド・ボルツへ最初来た林道を戻ってゆきます。
       ▼こちらにハイキングコースの地図をあげておきます。
       所要:約5-6時間、距離:13㎞、標高差:登り/下り555m
       PASSO DELLE ERBE HIKING MAP


     

    ●地名の解説
      ※1 エルベ峠(2006m)
    • パッソ・デッレ・エルベ/Passo delle Erbe(イタリア語)
    • ヴュルツヨッホ/Würzjoch(ドイツ語)
    • ジュ・ド・ボルツ/Ju de Börz(ラディン語)
      ※2 プティア山(2875m)
    • サス・ド・プティア/Sass de Putia(イタリア語)
    • パイトラーコフェル/Peitlerkofel(ドイツ語)
    • サス・ド・プティア/Sas de Putia(ラディン語)
      ※3 フォルチェッラ・ド・プティア(2357m)
    • フォルチェッラ・ド・プティア/Forcella de Putia(イタリア語)
    • パイトラーシャルテ/Peitlerscharte(ドイツ語)
      ※4 マルガ・ヴァラキア(2090m)
    • マルガ・ヴァキアラ/Malga Vaciara(イタリア語)
    • ヴァキアラ・アルム小屋/Vaciara Almhutte(ドイツ語)
    • ウティア・ヴァラキア/Utia Vaciara(ラディン語)
      ※5 ジェノヴァ小屋(2306m)
    • ジェノヴァ小屋/Rifugio Genova(イタリア語)
    • シュレター小屋/Schlüterhütte(ドイツ語)