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 前回の記事、”ヨーロッパの山小屋について”に引き続き、私がお勧めする山小屋をさらに具体的に紹介させていただきます。各山小屋名をクリックすると、その山小屋のホームページにリンクしています。記載している山小屋以外にも素敵なほんとうに山小屋はたくさんあります。こうやって纏めていると早くまた行きたくなりますね。
オーストリア、チロル
  • ゾールシュタイン小屋(1805m)
    •  私が夏の間いつも滞在していたゼーフェルトから近い山小屋で何度もお世話になりました。ロバートさんとジェニーさん夫妻が管理する 山小屋で、とても暖かく出迎えてくれます。山小屋はかなり改築も進んでいて山小屋と思えないほどきれいな内装で、扉の気密性も高いので、1階ダイニングの会話音は、上階の寝室まで届かないようになっていて、早目の就寝でも快適にお休みいただけます。ノルトケッテ山脈西側にあるグローサー・ゾールシュタイン(2541m)の麓に建つ山小屋で、テラス席からは、イン谷やステューバイ氷河などを見下ろす景色が素晴らしい。夕食後の夕暮れ時は、テラス席でビールを飲みながら語り合う仲間同士の姿が多くみられます。またロバートさんは親日派で東日本大震災の時は寄付もしていただいています。
  • ベルリナー小屋(2042m)
    • 1879年開業のとても歴史ある石造りの大きな山小屋です。この山小屋の魅力は何といってもツィラーターラーアルペンの3000m超の峰々と真近に迫る迫力ある氷河の大展望です。ヴァクセック氷河とホルンケース氷河、ヴァクセック氷河の背後にはツィラーターラーアルペン主峰のグローサー・メーゼラー(3480m)が聳えています。
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    イタリア、ドロミテ
  • プラットコーフェル小屋/サッソピアット小屋(2300m)
    • 2016年に改装しています。10年ほど前から通っていますが、改装前から十分きれいな山小屋でしたが、現在はホテルのようにさらに快適になっています。部屋は8-10名様収容のドミトリーから2-6名様収容の個室があります。場所はヨーロッパ最大の高層牧草地シウジ高原の南東に位置していて、山小屋名にもなっているプラットコーフェル山/サッソ・ピアット山(2969m)の麓にあります。テラスからはそのシウジ高原全域が見渡せとても開放的です。また東の方向に目を向けるとドロミテ最高峰マルモラーダ(3343m)の氷河も望めます。オーナー婦人のペトラさんはとてもフレンドリーで、若いスタッフたちもとてもよく教育されていて、山小屋ではとても快適に過ごせます。
  • ラヴァレッラ小屋(2050m)
    •  ドロミテのファネス谷の静かな場所に佇むこの小屋は、スタッフにはワインソムリエとビールソムリエがいて、山小屋内に地ビール醸造所もある拘りのまさにグルメ山小屋なのです。またこの土地はラディン文化というとても古い土着文化が今も残り言葉もラディン語、ドイツ語、イタリア語の3通りで表記されていて、同様に食文化も3つの良いところを取り入れているため、チロルとラディンのしっかり系のボリュームと味付けとイタリアンのフレッシュで自然な味付けが融合されていて、私の私見になりますが、一番好みの食文化と言えます。ロケーションも名峰や氷河といった見どころはないもののファネス谷は2000mを超える標高の高い谷なので、とても静かでとても癒されます。
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    フランス、ピレネー
  • エスピュゲッタ小屋(2027m)
    •  ガヴァルニー村から南へ行くとガヴァルニー圏谷ですが、圏谷を正面に見て左側(東側)へ標高差700mを登っていくと、高原状になっていて、この山小屋があります。ここからはガヴァルニーや下の建国からは見えない、スペインとの国境にある「ブレシェドロラン/ロランの裂け目」の展望があります。またここからさらに北東にはプティ・ピメネ山(2667m)、ピメネ山(2801m)があるので、早く山小屋に着いた場合は、ここに登るのをお勧めします。
    スペイン、ピレネー
  • ゴリッツ小屋(2200m)
    •  フランス側からスペイン側へと国境越えのハイキングをする時には必ず宿泊する山小屋です。スペイン側の壮大なオルデサ渓谷の景観を見下ろせる場所にある山小屋で、周辺では羊の放牧が盛んなので、数多くの羊に出会えます。こちらは国境越えの縦走歩きのハイカーも、石灰岩質の山ヨーロッパ最高峰のモン・ペルデュ(仏語)/モンテ・ペルディード(西語)登頂を目指す登山家のベースとしても利用されるため予約の取りにくい山小屋と言えます。山小屋の設備も質素で、最低限の設備となっています。
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    イタリア、アオスタ
  • エリザベッタ小屋(2195m)
    •  ツールドモンブランを歩いた人に一番良かった山小屋は?と聞くと多くの人がこのエリザベッタ小屋を挙げます。食事が美味しいのは当然で山小屋からはモンブランから流れ出る大迫力のグラシエ氷河の展望があり、見下ろすと美しいコンバル湿原をの展望があります。またモンブランに最も近いイタリア側の町、クールマイユールからもとても近いためツールドモンブランを歩いていない人も宿泊に来る山小屋で、モンブラン周辺では一番人気の山小屋なので、宿泊される場合は必ず予約が必要ですが、シーズン中は結構満室です。
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  • シャリーン小屋(1943m)
    •  ツールドファッレーレのルート上にあり、2006年に古い山小屋を改築しているのでとてもきれいな山小屋です。ドミトリーの部屋内にもそれぞれ洗面所、トイレ、シャワーがあるのでとても便利です。充電できる電源もあります。また小屋からはモンテ・チェルビーノ/マッターホルンなどスイスとイタリアの国境に聳える4000m級の名峰が眺められます。また山小屋正面でオーナー親戚家族が200頭の牛を飼っていて、そのミルクから作る美味しいDOCフォンティーナチーズが食事にも出してくれるのが嬉しい。また事前にチーズ小屋を見学したいというと案内してくれ、乳絞り体験も体験できるかもしれません。
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    スイス
  • フルアルプ小屋(2620m)
    •  山小屋というよりも山岳ホテルと呼んだ方がいいでしょう。食事があまりぱっとしないスイスの中ではとても美味しい食事を提供してくれます。部屋もドミトリーから個室まであります。この山小屋の魅力は何といってもマッターホルンを真正面に眺められることです。さらに少し下るとシュテリー湖(2537m)があり、天気のいい朝は、一般ハイカーで賑わう前に、湖に映る逆さマッターホルンを静かにご覧いただける可能性があります。

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    ■他にも山小屋について書いたお勧めの記事です
    ヨーロッパの縦走路/ロングトレイルについて
       クロアチアで5番目の大きさを誇る、細長い石灰岩質で白く荒野のような島、パグ島。この島生まれの羊乳100%のチーズ、グリゴ-ラチーズ“パシュキ・スィル(Paški Sir)”はクセも少なくとても食べやすいクリーミーな口当たりのハードチーズです。このチーズは2016年にはワールド・チーズ・アワードも受賞している凄いチーズです。下のギャラリーの写真の感じで、ワインと一緒にテイスティングをさせてもらえます。
       同じ羊乳100%から作るイタリアのペコリーノ・ロマーノ・チーズよりも、私には食べやすく、とても美味しいチーズでした。
       パグ島だけでなく、ザグレブなど主要な都市には店を構えて販売されていますので、クロアチアへ行かれた際には是非こちらのチーズをお試しください!日本で手に入らないのが本当に残念です。
    パグ島チーズのショーケース

    パグ島チーズのショーケース