フレンチピレネーにある壮大なガヴァルニー圏谷

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    少し時間が空いてしまった投稿になります。
    10月にスペイン政府観光局主催の商談会に参加してまいりました。その中にアラゴン州観光局のブースがありお邪魔させていただきましたが、素敵な出会いがありましたので紹介させていただきます。
    アラゴン州の情報を聞きにブース立ち寄ったのですが、相談担当のお二人が現地の旅行会社エン・デスティーノ社を運営されているお二人でした。もちろん最初はアラゴンのお話をお聞きしていましたが、後半カバンの中からお二人の著書を取り出されプレゼントしていただきました。
      その著書がこちらです。
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    出版されたのは2022年6月30日と新しく、これだけの情報が詰まったピレネーの本はまだ日本にはないので、今後ピレネーを訪れる人たちのバイブルになりそうな本です。
    私は10年以上前にフランス側からピレネーに初めて触れ、とても感動して、大好きな場所になりました。しかしそのピレネーを紹介しているウェブサイトもガイド本も非常に少なく、そのため日本人にはまだまだ未開の地でした。
    この本にはスペイン在住の著者が、スペインだけではなくフランス側も紹介してくれています。まさにピレネー山麓の見どころ、自然、文化、食、歴史など幅広く詳しく丁寧に紹介してくれています。この地域を旅しようとする人にはもちろんお勧めですが、この地域に行かなくても行った気持ちになれるのがこの本です。読んでいてピレネー愛をとても感じました。こんな素敵な本を出版してくれて感謝です。
    この機会に是非ご一読いただき、皆様にピレネーが近くなるよう願います。
      それでは2023年も終わろうとしています。皆様良いお年をお迎えください!
       今日もヨーロッパのハイキング・ルートについて書いてみたいと思います。まず最初は日帰りハイキング・ルートです。walkworldで特に得意にしている地域があります。オーストリア・チロルイタリア・ドロミテフランス&スペイン・ピレネーの3地域です。もちろんこの他にもスイス・アルプスシャモニー周辺イタリア・アオスタなどの地域も手配、ご案内させていただいてきておりますが、今回は特筆して3地域のハイキング・ルートを写真を多めに使用して既にブログにしたものをご紹介してゆきます。
       通常旅行会社ではヨーロッパ・ハイキングについてここまで詳しくフリーでご紹介することはなかったと思います。やはりそのような情報が私達の糧となってこのビジネスをさせていただいているからです。
       ただこのコロナ禍で過去に撮り貯めていた写真を眺めていると、これらがただ色褪せていくだけなのがもったいないなぁ、それにどこも大好きな場所だから、もっともっと多くの日本の人たちに見て、体験して頂けたらなぁなどと考えるようになりました。
       ヨーロッパのハイキング旅行の企画・手配は、これまでもずっと私のメインの仕事ですので、この記事をご覧になってご依頼いただければとても嬉しく思いますが、ご依頼いただけなくても興味を持っていただけるだけでも嬉しく思えるようになりました。
       これらの情報をもとにして私達の手配なくても個人旅行している方はたくさんいらっしゃいますので、その人たちは是非ご参考にしていただいたらと思います。(※旅行手配依頼なしの質問だけというのはご勘弁ください!参考はこの記事にとどめて下さい!)
       またそれでも私達に旅行手配のご依頼をいただけるのでしたら、私達がこれまで培った現地ネットワークも駆使して、さらに最新の詳しい情報などをご提供できるものと思います。
       いずれにしましても、これらの場所へご旅行していただいて、お楽しみいただけることが、私達が一番やりたいことだということです。
       それでは、紹介ページのリンクを箇条書きにしてゆきます。どのコースも何度でも歩きたくなるような素晴らしいルートです。


       またロングトレイルで利用いただける山小屋の詳細を記していますので、
        ▼ご参考にしてみてください。
       ヨーロッパの山小屋について
       ヨーロッパの山小屋について Part.2
       フレンチ・ピレネーの最大の見どころと言えばガヴァルニー圏谷です。ガヴァルニー村(1365m)からガヴァルニー圏谷手前のオテル・ド・シルク(1570m)/Hotel du Cirque de Gavarnieまでは約4㎞/1.5時間ほどの歩きやすく幅の広い遊歩道があり、多くの観光客が歩いています。道中ガヴァルニー滝の左上にマルボレ峰(3248m)/Pic de Marboreが望めます。この道を子供から大人まで馬に乗って楽に行けるサービスもあります。
       今回はもっと自然を感じてもらうために、遊歩道とは違う登山道を歩きます。村の西側にあるル・コンポステッレ・ホテル/Le COMPOSTELLE HÔTELの前を通り、その奥にある登山道から歩きだします。
       遊歩道を歩くよりも高低差はあるのですが、ガヴァルニー圏谷の絶景を左前方に眺められる素晴らしい場所に行けることが何よりも魅力です。通常の遊歩道を行くより倍くらいの時間をかけて最初登り素晴らしい展望を楽しんだ後は下ってゆきます。ガヴァルニー滝から流れる小川を渡り再度少し登るとオテル・ド・シルク(1570m)です。

       オテル・ド・シルク(1570m)からさらに20分ほど歩くとグランド・カスケード/Grand Cascadeと呼ばれているヨーロッパ2番目の高低差432mあるガヴァルニー滝のしぶきが届くところまで行くことが可能です。迫力ある滝をお楽しみください。オテル・ド・シルク(1570m)に戻り少し休憩して、引き返す道も遊歩道を使わず往路で使用した林道の西側の登山道の下にある湿地帯の道を歩いて行きます。6月などに歩くととても多くの花々が咲いていてとてもきれいです。石造りのナドー橋/Pont de Nadauまで来るとガヴァルニー村まであと少しです。この橋はもともと木造だった橋ですが、19世紀半ばに石造りに作り替えられたそうです。

       このルートはとにかく迫力あるガヴァルニー圏谷に向かって歩いてゆき、復路は振り返りつつガヴァルニー圏谷を背に戻ってきます。魅力は、角度や距離によってガヴァルニー圏谷が色々な表情を見せてくれます。


     ▼同じフレンチ・ピレネーのゴーブ湖のルート紹介はこちらです。
     ゴーブ谷の絶景と名峰ヴィニュマル峰展望ルート

     ▼こちらにハイキングコースの地図をあげておきます。
     所要:約4-5時間、距離:10.1 km、標高差:登り/下り469 m
     GAVARNIE HIKING MAP


     ▼その他、こちらのコースを含むピレネーのプランです。
     ピレネー・フラワー・ハイキング


     ▼スペイン側のルート紹介はこちら!
     アネト山展望ハイキング・ルート
     前回の記事、”ヨーロッパの山小屋について”に引き続き、私がお勧めする山小屋をさらに具体的に紹介させていただきます。各山小屋名をクリックすると、その山小屋のホームページにリンクしています。記載している山小屋以外にも素敵なほんとうに山小屋はたくさんあります。こうやって纏めていると早くまた行きたくなりますね。
    オーストリア、チロル
  1. ゾールシュタイン小屋(1805m)
    •  私が夏の間いつも滞在していたゼーフェルトから近い山小屋で何度もお世話になりました。ロバートさんとジェニーさん夫妻が管理する 山小屋で、とても暖かく出迎えてくれます。山小屋はかなり改築も進んでいて山小屋と思えないほどきれいな内装で、扉の気密性も高いので、1階ダイニングの会話音は、上階の寝室まで届かないようになっていて、早目の就寝でも快適にお休みいただけます。ノルトケッテ山脈西側にあるグローサー・ゾールシュタイン(2541m)の麓に建つ山小屋で、テラス席からは、イン谷やステューバイ氷河などを見下ろす景色が素晴らしい。夕食後の夕暮れ時は、テラス席でビールを飲みながら語り合う仲間同士の姿が多くみられます。またロバートさんは親日派で東日本大震災の時は寄付もしていただいています。
  2. ベルリナー小屋(2042m)
    • 1879年開業のとても歴史ある石造りの大きな山小屋です。この山小屋の魅力は何といってもツィラーターラーアルペンの3000m超の峰々と真近に迫る迫力ある氷河の大展望です。ヴァクセック氷河とホルンケース氷河、ヴァクセック氷河の背後にはツィラーターラーアルペン主峰のグローサー・メーゼラー(3480m)が聳えています。
      この山小屋を利用するプランはこちら!
    イタリア、ドロミテ
  3. プラットコーフェル小屋/サッソピアット小屋(2300m)
    • 2016年に改装しています。10年ほど前から通っていますが、改装前から十分きれいな山小屋でしたが、現在はホテルのようにさらに快適になっています。部屋は8-10名様収容のドミトリーから2-6名様収容の個室があります。場所はヨーロッパ最大の高層牧草地シウジ高原の南東に位置していて、山小屋名にもなっているプラットコーフェル山/サッソ・ピアット山(2969m)の麓にあります。テラスからはそのシウジ高原全域が見渡せとても開放的です。また東の方向に目を向けるとドロミテ最高峰マルモラーダ(3343m)の氷河も望めます。オーナー婦人のペトラさんはとてもフレンドリーで、若いスタッフたちもとてもよく教育されていて、山小屋ではとても快適に過ごせます。
  4. ラヴァレッラ小屋(2050m)
    •  ドロミテのファネス谷の静かな場所に佇むこの小屋は、スタッフにはワインソムリエとビールソムリエがいて、山小屋内に地ビール醸造所もある拘りのまさにグルメ山小屋なのです。またこの土地はラディン文化というとても古い土着文化が今も残り言葉もラディン語、ドイツ語、イタリア語の3通りで表記されていて、同様に食文化も3つの良いところを取り入れているため、チロルとラディンのしっかり系のボリュームと味付けとイタリアンのフレッシュで自然な味付けが融合されていて、私の私見になりますが、一番好みの食文化と言えます。ロケーションも名峰や氷河といった見どころはないもののファネス谷は2000mを超える標高の高い谷なので、とても静かでとても癒されます。
      この山小屋を利用するプランはこちら!
    フランス、ピレネー
  5. エスピュゲッタ小屋(2027m)
    •  ガヴァルニー村から南へ行くとガヴァルニー圏谷ですが、圏谷を正面に見て左側(東側)へ標高差700mを登っていくと、高原状になっていて、この山小屋があります。ここからはガヴァルニーや下の建国からは見えない、スペインとの国境にある「ブレシェドロラン/ロランの裂け目」の展望があります。またここからさらに北東にはプティ・ピメネ山(2667m)、ピメネ山(2801m)があるので、早く山小屋に着いた場合は、ここに登るのをお勧めします。
    スペイン、ピレネー
  6. ゴリッツ小屋(2200m)
    •  フランス側からスペイン側へと国境越えのハイキングをする時には必ず宿泊する山小屋です。スペイン側の壮大なオルデサ渓谷の景観を見下ろせる場所にある山小屋で、周辺では羊の放牧が盛んなので、数多くの羊に出会えます。こちらは国境越えの縦走歩きのハイカーも、石灰岩質の山ヨーロッパ最高峰のモン・ペルデュ(仏語)/モンテ・ペルディード(西語)登頂を目指す登山家のベースとしても利用されるため予約の取りにくい山小屋と言えます。山小屋の設備も質素で、最低限の設備となっています。
      この山小屋を利用するプランはこちら!
    イタリア、アオスタ
  7. エリザベッタ小屋(2195m)
    •  ツールドモンブランを歩いた人に一番良かった山小屋は?と聞くと多くの人がこのエリザベッタ小屋を挙げます。食事が美味しいのは当然で山小屋からはモンブランから流れ出る大迫力のグラシエ氷河の展望があり、見下ろすと美しいコンバル湿原をの展望があります。またモンブランに最も近いイタリア側の町、クールマイユールからもとても近いためツールドモンブランを歩いていない人も宿泊に来る山小屋で、モンブラン周辺では一番人気の山小屋なので、宿泊される場合は必ず予約が必要ですが、シーズン中は結構満室です。
      この山小屋を利用するプランはこちら!
  8. シャリーン小屋(1943m)
    •  ツールドファッレーレのルート上にあり、2006年に古い山小屋を改築しているのでとてもきれいな山小屋です。ドミトリーの部屋内にもそれぞれ洗面所、トイレ、シャワーがあるのでとても便利です。充電できる電源もあります。また小屋からはモンテ・チェルビーノ/マッターホルンなどスイスとイタリアの国境に聳える4000m級の名峰が眺められます。また山小屋正面でオーナー親戚家族が200頭の牛を飼っていて、そのミルクから作る美味しいDOCフォンティーナチーズが食事にも出してくれるのが嬉しい。また事前にチーズ小屋を見学したいというと案内してくれ、乳絞り体験も体験できるかもしれません。
      この山小屋を利用するプランはこちら!
    スイス
  9. フルアルプ小屋(2620m)
    •  山小屋というよりも山岳ホテルと呼んだ方がいいでしょう。食事があまりぱっとしないスイスの中ではとても美味しい食事を提供してくれます。部屋もドミトリーから個室まであります。この山小屋の魅力は何といってもマッターホルンを真正面に眺められることです。さらに少し下るとシュテリー湖(2537m)があり、天気のいい朝は、一般ハイカーで賑わう前に、湖に映る逆さマッターホルンを静かにご覧いただける可能性があります。

      この山小屋に立ち寄るプランはこちら!
    ■他にも山小屋について書いたお勧めの記事です
    ヨーロッパの縦走路/ロングトレイルについて
       今週は、ピレネーの観光局勤務の友人と山岳ガイドに仕事の質問もあってメールしたところ、すぐに返信がありました。
       まずは、
       『こんな状況の中元気ですか?』
       と…。
       嬉しい気遣い。
       彼らとは毎年ピレネーか日本で会って楽しい時間を共有していましたが、今年はリモートで会えただけの本当に残念な1年でした。
       
       もうすぐクリスマスなので、家族とゆっくり楽しむためにしっかり準備をしているようです。そんな忙しい中私の質問に『すぐに答えられないよ』と、すぐに返信してくれてるところが面白い。『ゆっくり年明けに返信して』と返しておきました。
       こんな状況下でも家族や仲間を大事にしっかり前向きに人生を歩いているのが、ピレネーに住む人たちのいいところです。たった1度の人生を無駄なく楽しむために、地に足をつけて生きている感じが伝わりとても頼もしく、自分もこうあるべきだと再認識させられました。
       今回は観光局からフレンチピレネー3大圏谷(氷河の浸食でできたカール)の写真を送ってもらいましたのでご紹介します。上から順に、ガヴァルニー圏谷、エストーブ圏谷、トゥルムース圏谷(東から西)
    ガヴァルニー圏谷@HPTE_PIERRE MEYER

    ガヴァルニー圏谷@HPTE_PIERRE MEYER

    エストーブ圏谷

    エストーブ圏谷@HPTE_OT GAVARNIE-PIERRE MEYER

    トゥルムース圏谷

    トゥルムース圏谷@HPTE_OT GAVARNIE-PIERRE MEYER


     ピレネーと聞くと日本からはかなり遠い地だと想像する人も多いでしょう。

     確かに日本からだと直行便はなく、ヨーロッパのどこかで乗換えてトゥールーズまで足を運ぶこととなり、さらにそこから車で2時間走って、漸くフランス側の拠点であるルルド周辺に到着できます。もちろんこのほかにもアンドラやスペイン側のアラン谷オルデサ渓谷も旅の拠点となります。

     ここでピレネー山脈に関して触れておきます。ピレネー山脈は、フランス南西部を東西に約430kmと長く聳えています。ピレネー山脈を挟んで北側がフランス、南側がスペイン、中腹にはアンドラ公国、西が大西洋、東は地中海です。最高峰はアネト山(3404m)で、他にもたくさんの3000m峰が連なっています。またサンチアゴ・デ・コンポステッラ巡礼路の通過点としても栄えていて、古くからとても文化が栄えているところです。西側の大西洋、ビスケー湾沿いのバスク地方は世界一の美食の場所としてもよく知られています。ピレネーの夏はハイキングや自転車、冬はスキーなどが楽しめ、取り巻く環境は、ネタが尽きることがありません。

     私自身もこの10年以上の間、特にフランス側のピレネーの人たちと仲良くしていただき、特別な時間を過ごすことができました。

     それではとりあえず、写真で紹介させてもらいます。まずは自然をご覧ください!
    ガヴァルニーの滝

    落差ヨーロッパNo.1、423mのガヴァルニーの滝(フランス側)

    古くからスペインとの交易の場として栄えたスペイン橋(フランス側)

    スペイン橋を上がったところにある美しい湖ゴーブ湖(フランス側)

    ゴーブ湖の奥に聳える秀峰ヴィニュマーレ峰(フランス側)

    オッソウ谷の奥に聳えるピック・ド・ミディ・ドッソウは魚が上を向いたような形で特徴的です(フランス側)

    オルデサ渓谷

    トルラが拠点のピレネーのグランドキャニオンといえばオルデサ渓谷、凄いスケールです(スペイン側)

    アイギュアイエ湿原

    ベナスケが拠点のピレネー最高峰アネト山(3404m)とアイギュアイエ湿原(スペイン側)


     どこも初級者から上級者までを楽しませてくれるハイキングコースがあります。アルプスの山々とはまた少し違った印象のピレネーは何度行っても魅力がぎっしり詰まった場所です。


     そんなピレネーへのツアープランはこちら!
       ▼
     ピレネー山脈、国境越え山小屋縦走
     ピレネーフラワーハイキング

     ピレネーのハイキングルートご紹介はこちら!
       ▼
     ゴーブ谷の絶景と名峰ヴィニュマル峰展望ハイキング
     アネト山(3404m)展望ハイキング

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